現代日本の書

漢字は、世界の人口の三人に一人が使用している文字で英語の二倍以上、世界で最も広く使用されている。また、最も長い歴史を持ち、多くの変遷を経ながらも現在も変わることなく使用されている。

漢字は、中国で自然のさまざまな事物を描くことから始まり、意味(字義)や語音(形声)を組み合わせて作り出された。この中国人の漢字をつくる想像力が多くの漢字を生み、独自の美意識、自然観が盛り込まれた。書の原点である漢字は、このようにして生まれてきた。

漢字は始め、神との会話の役目をし、宗教性の強いものであったが、文字に対する敬虔な気持と精神性の継承が行われ、時代、用途、人々の求め、美意識などによって変遷し、次のような書体を生み出した。甲骨文、金文、篆書、隷書、楷書、行書、草書などで、一つの文字についても幾通りもの構造の違った形式(書体)があり、その書き振りは自由で、書者の表現力に任される。そこには人間性の表出があり、世界で唯一の書芸術を生み出した原動力があるようです。

漢字で古典的な詩や散文をそれぞれの芸術観や学書法をもとに多字数から少字数の作品を篆、隷、楷、行、草などの書体を通して固有の書風を求めて制作されています。伝統に根ざした現代的な表現が行われています。

作品一覧

  • 異路同帰・・・(淮南子)
  • 種蕉宵聽雨 採薬暁穿雲・・・(史國華)
  • 百華心
  • 去無所至
  • 白水満春塘旅鴈毎廻翔・・・(沈約)
  • 不亂・・・(阿弥陀経)
  • 歡楽極兮哀情多少壮幾時兮奈老何・・・(漢・武帝)
  • 南金東箭
  • 人中之龍
  • 草門長不關 間庭人跡稀・・・他一首・・・(良寛)
  • 襟披乗石磴 列席俯春泉・・・(王勃)
  • 罷釣秋風暮 江村路自斜・・・(赤田臥牛)
  • 杏花飛簾散餘春 名月入戸尋幽人・・・(蘇東坡)
  • 明窗聞暗雨 白髭漸青陽・・・(尾藤二洲)
  • 中歳頗好道 晩家南山陲・・・(王維)
  • 天降二龍・・・(史記)
  • 魚網之設鴻則罹其中 螳螂之貧・・・(洪自誠)
  • 金陵夜寂涼風發 獨上高樓望呉越・・・(李白)
  • 清晨入古寺 初日照高林・・・(常建)
  • 城下河流日暮寒 明燈緑酒・・・(王漁洋)
  • 独坐幽篁裏 弾琴復長嘯・・・(王維)
  • 不踐迹
  • 有徳者必有言 有言者不必有徳・・・(孔子)
  • 展驥足・・・(三国志・蜀志)
  • 寵辱不驚・・・(唐書)